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対馬のすみれと植物の記録写真

国境の島「対馬」の植物を定期的に載せていきます。

タマバシロヨメナ

【タマバシロヨメナ】
 久しぶりの更新です。
さて、昨年もキク科シオン属を載せたが、調査不足のため今年も調べてみた。
特にヨメナ節の分類は難しい。種子にできる冠毛の長さで分類している。ヨメナが0.3~0.5mm,オオユウガギクが1mm以上、その雑種とされるヨメナが0.5mmとされ短冠毛である。
ところが、上記の3種が混じる群落の中に舌状花の冠毛が0.5mm、筒状花は2~3mmとなる異冠毛が出てくる。
異冠毛はソナレギクの特徴である。雑種なのだろうか。ちょっと理解不能なので、この件に関しては今回は載せないことにした。

 タイトルのタマバシロヨメナは、シロヨメナの葉が横に広い変種である。山中の半陰地に生育するといわれているが、里の林縁にも生え、よく似たノコンギクと混生していることがある。ノコンギクよりも花径が弱冠小さく、花序が小さくまとまっている感じがする。葉で一番広い部分は、ノコンギクは中央部分、タマバシロヨメナは基部付近である。混生しているのを比較すると違いがわかる。



タマバシロヨメナ140027


タマバシロヨメナ140083


タマバシロヨメナ140079



タマバシロヨメナ140065

ノコン_8570
【ノコンギク】
 どちらも小さい花であるが。タマバシロヨメナに比べ花弁が少し長い。



  1. 2021/12/07(火) 23:56:09|
  2. 植物
  3. | コメント:0

ノアザミ類

【ノアザミ類】
 現在対馬のノアザミ類はツシマノアザミとされている。過去30年を遡ればノアザミ→カラノアザミ→ツシマノアザミと見方が変わり現在に至っている。私もそのつもりで調べていくと疑問点がいくらか出てきたので、それを整理し来年へとつなげたい。
参考までに「ツシマノアザミ」については、命名者の門田氏は次のように記して定義している。
( 日本固有種.根は紡錘状に肥厚する.茎は高さ0.2-1.3 m,直立あるいはわずかに斜上し,基部以上からよく分枝する.根生葉は花期にも生存し,時に肉質(海岸生),長卵形~倒卵形,長さ25-45 cm,羽状に中裂して約7対の羽片をつけ,鋭い刺がある.花期は6月~8月.両全性.頭花は数個がコンバクトな散房状花序につき,直立.総苞は鐘形,生時で直径8-15 mm,総苞片は8−9列,圧着し,無毛あるいは薄くクモ毛で被われ,総苞外片は狭卵形で内片の1/4長,狭披針形~線形で白色の腺体が各片にあるが,総苞はあまり粘らない.小花は紅紫色,長さ17-22 m,狭筒部は広筒部の倍長.痩果は灰褐色で,長さ約3 mm,冠毛は長さ12-14 mm.長崎県(対馬)に分布し,海岸から山間の草地に生える.染色体数2n=34. ) web「国立科学博物館植物研究部 日本のアザミ」より抜粋
   
[ノアザミ類 タイプA] 多分ツシマノアザミと思われる。
 佐須の日当たりの良い林縁部で見つけた個体。小花の狭筒部と広筒部の長さ比は8:5、総苞片の腺体は白であまり粘らない。頭花は3~4個がまとまってつく。茎の毛は密生したり無毛もある。問題の根であるが、主根が約10本出る。しかし定義の中にある紡錘状ではない。紡錘状とは根の中央部が肥大することだと解釈している。この点がツシマノアザミであると断定できないところである。
これは玉調、太田浜、佐護湊、殿崎の個体も同様であった。純粋な「ツシマノアザミ」を探したい。


ノアザミ701
 総苞片の先端は圧着し、腺体は白く粘りは弱い。頭花は3~4個集まる。


ノアザミ3710
 茎の毛は短毛が密生していたり、長毛が疎生したり、無毛などある。


ツシマノアザミ3060
 根は10本前後出る。1~2本は肥大することはあるが、紡錘状にはならない。



[ノアザミ類 タイプB] ノアザミか
 対馬はツシマノアザミ1種だけかと思っていたら、佐須川下流域にこれに合わない株が出てきた。
合わない点とは、総苞片の腺体が発達し粘りが非常に強く、濃い紫色をしている。また、小花の狭筒部と広筒部の比が約1:1である。
これはノアザミの特徴ではないか。

以上から対馬にはツシマノアザミとノアザミが混生している可能性がある。来年は広範囲でさらに詳細に調査をしてみたい。
 ちなみに現在自宅に佐護湊産ツシマノアザミ(多分)の種子で大きくなった株が4株あり、根生葉で冬を過ごす準備をしている。葉の表・裏ともに剛毛が生えている。これはカラノアザミの特徴でもあるので、こうなるとカラノアザミの件も確認する必要がありそうだ。しかしカラノアザミについての資料が見当たらないので特徴がよくわからない。


ノアザミ3753
 総苞の上部は紫色を帯びる。

ノアザミ3753-2
 腺体は紫色で大きく発達している。粘りは強い。


ノアザミ3744
 写真は茎葉である。

  1. 2021/10/21(木) 01:14:07|
  2. 植物
  3. | コメント:1

オオハリイ


 今年の夏は、北方系の沿岸植物「ドロイ」(イグサ科)を探すことにかなり時間を割いた。しかしながら、1株も探すことができなかった。見分け方が悪かったのか、場所の選定が悪かったのか、来年こそは探したい。
 反面湿地性の初物植物を数種見つけた。次のカヤツリグサ科ハリイ属はすでにマツバイ、シカクイ、マシカクイ、セイタカハリイを確認している。新たに2種見つけた。
 ちなみに湿地を数えると豊玉町、美津島町が一番多いようだ。幸いにも海岸は開発が思ったより進んでいないようで嬉しいことである。よってメダカの生息地も美津島が一番多い。海岸性、内陸性の湿地のさらなる調査が必要だ。

【オオハリイ】   (カヤツリグサ科ハリイ属)
 草丈40~50㎝。 桿径0.5mm,小穂の長さ5~10mm、鱗片の先端は丸みを帯びる。桿は滑らかな四稜角。



オオハリイ4162
  


2021_1005_235608_005.jpg
 小穂。写真は少し腐食している。


2021_1006_000720_032.jpg
 果実。白いひもは刺針状花被片と呼ばれ、小さい刺が密についている。


2021_1005_235700_006.jpg
 桿は丸みを帯びた四稜角。


  1. 2021/10/12(火) 23:24:58|
  2. 植物
  3. | コメント:0

ハリイ

【ハリイ】  (カヤツリグサ科ハリイ属)
 大きさからいうとオオハリイとマツバイの中間にあたる。草丈20cmぐらい。小穂の長さ3.0^6.0cm。鱗片の先端はとがりぎみで、長さ1.5mm前後。桿ははっきりとした四稜角。小穂から発芽することが多い。



ハリイ9190254
 写真はイノシシが遊んだ後で全体が寝ている。


ハリイ9190262
 小穂の基部から芽が出ることがある。中央のラグビー状の突起物が小穂である。 



ハリイ9190258
 根付近の赤い部分は鞘。


  1. 2021/10/12(火) 21:41:25|
  2. 植物
  3. | コメント:0

クログワイ

【クログワイ】 (カヤツリグサ科ハリイ属)
 草丈30~40cm。茎は仕切り膜のある中空。 花は確認できなかった。なかなか見かけない。



クログワイ9260231
 茎には縦に筋が入っている。

クログワイ9260235
 茎の断面は丸く、中空である。


クログワイ9260239
 茎内は薄膜で仕切られている。


  1. 2021/10/12(火) 20:48:48|
  2. 植物
  3. | コメント:0
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